アウトドアガイド・野外教育者や引率者へ

野外のプロとして活動するアウトドアガイドや教育者の方々にとってはもはやマストスキルになりつつある救急法の知識スキルにつして、WMAJのカリキュラムは以下の価値を提供します

合理的に行うクライアントケア

  標高2600mの登山ツアー中、顧客の1名が明らかに遅れている。ちょっと頭が痛いと訴えているが「まだ大丈夫」と伝えてくる。

 休憩を取ると座り込んで少し虚ろなにも感じる。しかし本人は「休みと高い費用を払ってツアーに参加した。少し休憩したら大丈夫だからこのままいきましょう」と言ってくる。

 

みなさんがこのツアーガイドだったらどうしますか?

 

・念のため下山を勧める(しかし容易には納得しなそうな顧客)

・様子をみる →(どんなことを心配し、何を予見した様子を見るのか)

・顧客のリクエスト通りにツアー続行する→(今後どうなったらツアーを止めるのか)

 それぞれの決断には、根拠と今後の予測を具体的にとらえるための知識が必要です。

生理学・解剖学から捉えるWMAJカリキュラムは、救急法講習なのに事故予防としても活用できるのがミソです。

野外災害救急法によって長時間の救護にも立ち向かえる

 アウトドアガイドや教育者は、過酷な環境だとしても顧客の命を最大限守らなければなりせん。

 

 救助組織と連絡がつかない場所が多いかもしれません。救急車はすぐ近くまで来られないかもしれません。顧客のケアを長時間にわたってしなければいけません。その間に傷病者は悪化するのでしょうか。。それとも現状維持ができるのでしょうか…。

 

 現場での「良質な傷病者対応」をするためには、状況を分析するための「情報と知識」が必要です。もちろん野外活動の専門スキルや搬送法などの救助スキルも求められますが、そもそも傷病者の体がどれくらい深刻なのかが分からないといい判断には繋がりません。

 傷病者にとっての最善は何かを知ることは冷静な判断の第一歩です。

 

 WMAJの講習会は、民間人が受講できる国内最高レベルの医療・救護トレーニングです。

ガイドや教育者にとっても安心できるスキルと言えるでしょう。

 

「よく、これまで無事に山へ出かけられてたな…」

受講されたガイドさんからよく聞く感想が、その意味を示しているように思います。

野外災害救急法はアウトドア事業者のスタンダード

 ガイドや野外教育者には、「顧客の安全を守る」ことがボトムスキルとして求められます。

 安全を守るとは即ち、顧客の命を守ることを意味します。

 

 アウトドアで過ごす顧客は常にケガや病気になるリスクを抱えています。フィールドで発生した傷病の影響を最小限にし、適切なケアと医療機関や救助機関への引継ぎは最低限度の任務です。

  

 ガイドや教育者は「結果予見義務・結果回避義務」の法的な責任を有するとされています。これを救急法から捉えると傷病者の状況を「正しく心配し、正しく行動する」と読み解けます。

 正しく心配するには、評価スキルが必要です。評価から得られた情報を分析するには知識が必要です。野外環境でこれらの両方を対応できる研修が野外災害救急法です。 

安全に関する準備を証明する「資格」の意味

 弁護士の指導によれば、ガイドや教育者が法廷で裁かれるときは「平均的なガイドが行うべきことを行わなかった。平均的なガイドが学ぶべき準備すべきことをしなかった」ことを過失として責任を問われることになるそうです。

 

 北海道では長野県では、海外からのゲストを対応するガイド養成するプログラムにWMAカリキュラムを採用する動きができています。

 

 今後「野外や登山、アウトドアに適したファーストエイドエイドの概念が存在しているのに、

それは自治体が採用するほどになっているのに、なぜあなたは準備をしていなかったのですか?」という論点も起こり得るのかもしれません。

【参加者の感想より】

一朝一夕で身につけるのは難しいけど、ガイドとしては必要な知識で、続けたいなと思いましたし、もっと知りたいという欲も出ました。大変刺激になりました。

 

過去の経験や実体験からのバイアスがかかり、改めて原則論に立ち返る良い機会を得ることが出来ました

 

職業がガイドであるため、ウィルダネス状況下で活動することがほとんどで、実際に受講したことでWMA野外・災害救急法はやはり野外に特化している救急法と感じました。アウトドアで活動されている方は特にマストな資格だと思います。もっともっとこのような資格は広がっていくべきだと思います。個人的にも広めていきたいと思います

 

救助活動を行うにあたって、リスクと利益を天秤にかけて考えることは改めて自分と傷病者にとって必要なことだとおもいました。あと傷病者をみるとついすぐ駆けつけたくなる気持ちを抑えて、全体像をみて計画を立てて一気に順序よく救助することを心がけて、今後の救助活動をしたいとおもいます。

 

都市型救急法とは別物でした。日々の業務の中でもクリティカルシンキングを大切にしていきたいです。大変実践的で良い内容です。

自分に適した野外災害救急法コース

 ✔アウトドアガイドや教育者としてひとまず野外救急法を取得しておきたい。

✔概ね通信が効く範囲が多く、外部の救助隊や医療機関と共通言語をもちたい

✔明確な考え方に、クライアントに合理的なリスクマネジメントをしたい

WAFAアドバンスレベルがオススメ

 

✔携帯電話が圏外のエリアが多く、自己脱出も考慮にいれた高度な判断が必要だ。

WFRプロフェッショナルレベルがオススメ

 

 アウトドアの準備をするときには天候やロケーション、アクティビティ応じたウエアや道具類を準備しますが、救急法知識やスキルについてもフィールドやアクティビティに合わせた準備が望ましいですね。


Wilderness Advance First Aid

WAFA

アドバンスレベル

レギュラーコース 4日間

ハイブリッドコース 14日間

認定カリキュラム時数 36~40時間

Wilderness First Responder

WFR

プロフェッショナルレベル

レギュラーコース 4日間

ハイブリッドコース 14日間

認定カリキュラム時数 36~40時間

(事前課題 30時間)

【WAFA資格保持者対象】