新野 和也 (Kazuya Niino)


 大阪府出身・高校卒業後陸上自衛隊に2年間勤務。その時に取得したどこでも寝られる特技は現在も生かされています。

 

 その後電気工事会社で3年務めた後、縁あって現在も働いている「どんころ野外学校」へ研修生として7月から入学します。

 

 入学したその日の午後「午後からカヌーに行こう。」と誘われ生まれて初めてカヌーでの川下りを体験しました。今思えばこれば全ての始まりでした。それからは天気が良ければ気持ち良いからカヌー、雨が降れば増水して楽しいからカヌー。もうカヌー三昧の日々でした。

 

 勿論カヌー以外に登山や青少年キャンプのスタッフもさせて頂きましたが、やはりカヌーが最高に楽しかったですね。しかしどんな活動でも「慣れた頃が一番油断する」この言葉通り、増水した川で転覆し流木と一緒に延々流される、初めて下る川なのに下見をせずに下った結果8mの滝を落ちてしまう(降りたのではなく落ちてしまう)。春先気温や水温が低いのに十分な装備を付けずに一緒に川下りをしていた仲間が低体温症になる等‥。様々な危ない橋を辛うじて渡る様な事をしていました。そしてようやく「このままだと自分や仲間が死んでしまう。」と気付きした。それからカヌー操船技術、装備、救助についてを色々な講習会に参加し「より楽しむ為には安全第一である事、その為には技術や理論を知らなければならない、緊急事態が有った時は迅速な救助が必要である。」事を学びます。

 

 しかし救助しても救急車が来るまで時間が掛かってしまう野外環境下では自分達が応急的に処置をしなければなりません。そこで都市型救急法のインストラクターになり、多くの人に救急法を伝えながら自分も勉強しましたが現場に即した方法は分かりませんでした。WMAの講習会を始めて受講したのはそんな時期でした。それまでの救急法とは全く違う理論や手法に只々驚き、4日間で頭がパンクしそうになった事を覚えています。

 

 そして現在カヌー・ラフティング、スノーシューガイドの活動の他に、野外でのリスクマネジメント・急流救助のインストラクターとして多くの人達と共に学び、トレーニングを行っています。

 

 私の目標は一人でも多くの人が野外で活動する事の楽しさと大切さを知り、緊急事態が起こった時にはお互いに協力して助け合う事が出来る社会を作る事です。これからも人との出会いを大切にして多くの事を共有していきたいと思っています。