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1/22山梨県韮崎市で8時間の野外災害救急法カスタムワークショップを開催しました。

 山梨県・長野県近隣の山への拠点として多くのクライマーのみなさんが集まる、とある道場を会場として、フリークライミングや沢登り・雪山登山・アイスクライミングなどを楽しまれている方や、登山やキャニオニングなどのアウトドアガイドを含む18名のみなさんより御招致いただきました。

 今回、参加されるみなさんへ山行中に経験した傷病やヒヤリとしたエピソードについて事前リサーチを行い、またオープニングでは実際に経験された傷病について発表していただき、より現場で多い傷病そしてその予防にスポットを当ててカスタムを行いました。

 特に沢登りやアイスクライミングを楽しむフィールドは沢筋に入り込むことから、携帯電話が圏外だったり電波が入りにくかったりと救助を呼ぶにも困難を極めることや、落石・落氷のリスクや増水などで地形変化が起こりやすいことから、救助に時間を要してしまうこともあります。ウィルダネス医療がフィットし、クリティカルシンキングが求められる現場と言えるでしょう。

 事前リサーチから、①高所からの墜落・滑落 ②落石による受傷 ③溺水について、そして「命の緊急判断」、脊椎損傷の可能性がある傷病者への対応、長時間現場で傷病者を保護する考え方を中心に8時間じっくりと取り組みました。

 オープニングのケーススタディから熱心なディスカッションが繰り広げられ、講習中も多くの質問が活発に飛び交い、あちらこちらで自然とディスカッションも始まり、傷病者と救助者に分かれてのシミュレーションもまさに真剣そのものでした。

 「今後も半年スパンで継続して開催し、仲間たちと学んでいきたい。」「今回は主に基本的なことを学ぶことが出来たので、少しずつ内容もステップアップして行けたら」

 講習会終了後も資格コースについての質問や今後のカスタムワークショップについて話し合う様子もあり、講習開催者の方の熱意と、熱心な参加者のみなさんの熱い思いに溢れるワークショップとなりました。